療育指導室

療育指導室の紹介

療育指導室では児童指導員・保育士が、当院の小児てんかん病棟・重症心身障がい病棟を利用されている方々への、療育支援、福祉サービス等を担当しています。

小児てんかん部門

小児てんかん病棟では、入院されている乳幼児期のてんかんをもつ子ども達(以下、てんかん児)を対象にして、療育指導(発達援助や家族指導等)を行っています。

1.治療入院児の療育指導

入院しているてんかん児には、心身の発達を促すことをめざして、発作治療と並行して療育指導を行っています。

①「集団指導(グループ療育)」

乳幼児期のてんかん児には、入院時の知的発達レベルを基にしたグループに分けて、療育指導を行っています。1人のてんかん児に対して、個別指導と集団指導の二形態の指導を実施します。指導回数は週に1回ずつです。指導時間は1回が45~60分間です。

②「個別指導(個別療育)」

入院中のてんかん児は発作治療に伴って病状や知的能力・行動面の様子が変化しやすく、不適応を起こす場合もあり、集団指導が難くなることがあります。また、生活年齢が1歳未満と低年齢である場合など、指導者と1対1での個別指導を行っています。指導時間は45~60分間です。

2.検査入院児の発達評価

てんかんの診断や長時間脳波・画像検査などの精密検査、セカンドオピニオンとして短期間の検査入院をされる乳幼児期のてんかん児が対象です。知能検査や運動・遊びなどを実施して知的能力や行動発達面について評価を行っています。検査結果の報告と生活場面等での援助の仕方や母親の不安等に対して支援を行っています。

3.退院後の経過支援

当院で入院治療中に療育指導を受けた、または短期検査入院中に発達評価を受けた、乳幼児期のてんかん児が対象です。数日間の短期入院において、退院後の発達面の経過観察指導や発達評価を実施して、子どもさんの状態報告と療育相談を行っています。
療育相談は、家族が家庭生活の中でてんかん児のことで悩んだり不安に思ったりしていることについて相談に応じています。主な相談内容は、発達の遅れの有無、具体的な養育態度、保育園や幼稚園との連携の取り方(病気の告知や相談の仕方)、親としての子育てへの心構えなどです。
いずれの内容も病気のことや地域の実状を踏まえて対応する必要があるので、常に医師(院内では看護師も含む)やリハビリ職員・ソーシャルワーカー等との連携を大切にしながら療育指導を行っています。療育指導室では、地域での指導機関で、てんかん児に携わっている専門職(保育士、幼稚園の教員等)に対しては、てんかんに対する理解を深めてもらうために、地域での関係機関や専門職との連携を積極的に心がけながら、療育指導を行うようにしています。

重症心身障がい部門

重症心身障がい病棟では、長期入院中(療養介護・医療型障害児入所)及び短期入所事業や通所支援事業を利用されている、乳幼児期から老齢期までの心身に重い障がいを持つ「重症心身障がい児者(以下「重症児者」と略す)」の方を対象にして、療育指導(発達支援や生活援助等)を行っています。

1.設定療育指導

①「集団指導(グループ療育)」

療育指導グループとして、年少児グループ・成人Aグループ・成人Bグループがあります。
指導回数は週3日(火・水・金)で、指導時間は1回45~60分間程度です。

  • 年少児グループは、生活年齢は6歳まで(就学前)とし、運動または精神発達を促すために早期からの指導が必要な重症児を対象としています。
  • 成人Aグループは、随意的な身体運動が見られず、聴覚や視覚などの感覚刺激に対する反応や動きが捉えにくい重症児者を対象としています。
  • 成人Bグループは、手を動かして自分の身体に触れる自己対象行動は見られるが、外界刺激の受け入れや探索行動が見られない重症児者を対象としています。

②「個別指導(個別療育)」

長期間の療養生活の中で、集中した設定療育指導が必要とされる重症児者の障がい特性に合わせ、必要に応じて課題別の個別指導を行っていきます。具体的には、運動機能を高めるための感覚訓練的な指導、探索操作能力や言語コミュニケーション能力を高めるための指導、情緒の安定や問題となる行動を軽減するための行動調整や環境要因の整備、療養生活を有意義に過ごすための取り組みなどを行っています。

2.病棟での療育援助

病棟での療育活動としては、入院している重症児者の治療内容、発達面や行動状況、生活上でのニーズといった様々な状態像を把握し、重症児者の療養生活の流れに合わせた支援をしています。具体的には、スヌーズレン・ムーブメント療育・音楽療育・制作等の活動を通して、運動機能面や精神発達面の機能を維持していくための働きかけを行っています。
また、療養生活を多様化して、生活内容に変化をつけること、人や自然とのふれあい、社会的な体験を得ることを目的として、様々な行事を実施しています。行事は重症児者の生活状況に合わせて病棟内で行ったり、いくつかの病棟間で一緒に行ったりしています。院外に出ることが可能な重症児者に対しては、院外の公共施設を利用した行事も行っています。
これらの療育支援は、医師、看護師、リハビリ職員など他職種との連携を密にして行っています。

てんかん小児病棟・重症心身障がい病棟での療育

個別・集団療育活動
ムーブメント療育活動
スヌーズレンによる療育活動
全体行事「コンサート」&「お祭り」

短期入所事業(ショートステイ)

居宅生活支援事業として、在宅の重症児者およびご家族の諸事情によって、一時的な保護または援助を必要とする場合に、病棟に入院利用していただき家庭生活を支援する制度です。
利用については、年末年始以外は各病棟で土日も含めて、随時利用を受け付けております。利用予定日は三ヶ月前から予約可能です。(※利用申し込みは平日9時~17時にお受けしています)
利用内容としては、食事サービスや入浴サービスも含めて、利用者の生活全般への支援をさせていただいております。

通所支援事業(生活介護・児童発達支援)

在宅の重症児者の方々に、日中活動の場を提供すると共に、障害児医療や療育を活用していただけるよう「生活介護(18歳以上の利用者対象)」と「児童発達支援(就学前児童対象)」を行っています。利用定員は1日につき5名までで、実施場所は当院の療育棟です。利用日は平日(土日、祝日及び年末年始を除く)の9時30分~15時30分です。利用対象者は、静岡市内および近隣市町に居住されている通所可能な重症児者の方々です。但し、特別支援学校に通学中の児童・生徒については利用対象となりません。
通所支援事業では、利用者の健康維持・増進、日常生活における基本的生活習慣動作の指導・機能訓練・療育活動を実践し、在宅の重症児者ならびに家族の生活の質の向上(QOL)と福祉の増進を図るために、①日常生活支援・発達支援②療育活動(個別・グループ療育)③機能訓練(リハビリ)④食事サービス(昼食・おやつ)⑤入浴サービス(希望者)⑥健康管理、医療福祉相談等のサービスを提供します。

通所支援事業での療育

てんかん小児病棟・重症心身障がい病棟での療育 てんかん小児病棟・重症心身障がい病棟での療育